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第7回 野球選手の「退き際」と「その後」

 オフシーズンの話題と言えば、契約更改のニュースですね。今年も色んな話が紙面を飾ってます。やれ1億円増だの、倍増だのいう人がおれば、逆に1億円ダウンなんて人もいたりしてね。1億円ダウンと言っても、もともとそれ以上に貰っているからそれだけ減額できるわけであって、サラリーマンの方々から見たら羨ましい限りだと思うんですよ。だけど、プロ野球選手の選手寿命はそんなに長いものじゃありません。毎年多くのルーキーが入ってきますけど、入ってくる数だけ、辞めていかなきゃらならない選手たちがいるんです。今回は、野球選手の引退について考えてみようかな、と思います。

 プロ野球選手の引退には、大きく分けて二つあると思います。まだ余力を残して辞めるタイプと、ボロボロになるまで続けるタイプ。例えば新庄剛志は、我々から見ればまだまだやれそうですけど、自分のプレーができなくなってきたという理由で引退を選びました。王さんもそうでしたね。王さんの場合、最後の年でも30本打ってたんですけど、「王貞治のバッティングができなくなった」ということで引退されました。プライドの問題でしょうね。衰えていく自分が許せない。だから辞める。

 しかし、こういう退き際というものは難しいですよ。「打てるボールが打てなくなった」と言っても、まだまだ打てるボールはいくらでもあるんです。それを見たいファンも山ほどいるんです。ナンバーワンだった人がナンバーワンでなくなっただけで、まだまだファンに見せられるプレーはある。

 でも逆に、もうファンに見せられるプレーがなくなっても、まだ現役を続ける選手もいます。それこそ、ボロボロになるまでね。そういう選手に対しては、ファンも「もうそんな姿は見たくない」と言ったりする。

 スッと辞めるにしても、ずっと続けるにしても、プライドの問題なんです。「こんな自分は許せない」というプライドだったり、「こんな半端で終わりたくない」というプライドだったり。そして、その姿をファンがどう捉えるかも多種多様。「まだまだ見たい」と言ってくれるか、「もう勘弁してくれ」とそっぽを向いてしまうか。う~ん、実に難しいです。

 私は37の時に自分から辞めましたけど、それでも少し悔いがありましたね。自分から辞めるのと、球団から辞めろと言われるのでは、やはり球団から言われるほうが悔いが残りませんよ。自分から辞めると、やっぱり「もう少しできたんじゃないかな」とか「まだ限界じゃなかったな」とか、思ってしまいますんでね。

 そういう意味で凄いなあと思うのは、桑田真澄ですね。桑田はもう明らかに衰えてしまって、日本国内ではプレーさせてくれる球団もありません。ならばアメリカだと、メジャーに挑戦する。可能性がある限り、それに賭ける。トコトンまで行くこの姿勢は凄いですよ。江夏豊さんもそうでしたね。江夏さんも、衰えてからアメリカに行って、それでようやく引退しました。桑田もアメリカから帰ってきた時に引退するんでしょうけど、納得して辞められると思いますよ。これだけ妥協せずにやれる姿勢は、本当に素晴らしい。

 ですけど、桑田にしても新庄にしても、自分の意志で野球を辞めたり、続けたりできる人は幸せですよ。ほとんどの人たちは、自分の意志に関係なく解雇されて、選手生命が終わってしまうものでね。その中でコーチとか、解説者とかになれる人も、またごく僅かでして。ほとんどの人たちは裸一貫からの再出発。サラリーマンになったり、食べ物の店を始めたり、ドライバーになったり……。現役時代は全く関わりのなかった業界で頑張ってるんです。

 私が現役の頃からよく知ってる長内孝は、一年間修行して、広島に焼き鳥屋を開きました。今年引退した苫米地鉄人は、ケガに泣いた自分の野球人生を振り返って、鍼灸師になろうと奮闘中です。店を出してる人なんかは、「野球選手の頃は良かった」ってしみじみ言いますよ。10円、1円のありがたみがわかるって。そりゃあ、今までは好きな野球をやって、それで何千万円も貰ってきたんですから。野球選手にも血の滲むような苦労がありますし、それこそ命がけというような部分だってあります。でも、それを差し引いても、こんなありがたい職業はありませんよ。

 というわけで、来年も野球をやれる選手には、そういう幸せを噛み締めてほしいですね。そして、悔いの残らないように頑張ってほしい。私の同窓生、大野豊は43歳まで現役を続けて、「わが野球人生に悔いなし」と言いました。今でもその一言は耳に残っていますし、羨ましくも思っています。

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プロ野球 試合予定・速報

セリーグ公式戦 10月6日

ヤクルト 3-1 阪 神
試合終了
横 浜 2-1 広 島
試合終了

パリーグ公式戦 10月6日

楽 天 1-4 ソフトバンク
試合終了

プロ野球 順位表

セ・リーグ 順位表 10月6日

  勝率
巨 人 140 81 56 3 .591 -
阪 神 140 81 56 3 .591 -
中 日 142 71 66 5 .518 10
広 島 144 69 70 5 .496 13
ヤクルト 139 63 72 4 .467 17
横 浜 139 45 92 2 .328 36

パ・リーグ 順位表 10月6日

  勝率
西 武 144 76 64 4 .543 -
オリックス 144 75 68 1 .524 2.5
日本ハム 144 73 69 2 .514 4
ロッテ 144 73 70 1 .510 4.5
ソフトバンク 143 64 76 3 .457 12
楽 天 143 64 76 3 .457 12

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