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第17回 クライマックスシリーズの功罪

 巨人対中日のクライマックスシリーズ(CS)、皆さんはどうご覧になられたんでしょうか? 中日の強さが目立った? 巨人が不甲斐なかった? それとも、このシステムそのものに疑問を持たれたでしょうか。今回は大上段に構えさせて頂いて、セ・リーグ初のプレーオフ制度であるCSについて考えてみようと思います。

 今回のシリーズ、視聴率は関東で17%、東海地方では30%越えもあったそうで、確かにレギュラーシーズンよりは盛り上がったようです。しかし、このCSの位置づけは非常に曖昧ですよ。CSの勝者が得るものは日本シリーズ出場権であり、リーグ優勝のタイトルではありません。リーグ優勝はレギュラーシーズンの1位チーム、しかし日本シリーズに必ず出られるわけではない。これでは、リーグ優勝の価値も日本シリーズの価値もわからなくなる、そういう指摘があります。

 CSを制した落合監督のインタビューが印象的だった人も多いでしょう。「自分たちは優勝チームではない、2位のチームだ」と。巨人の前オーナーである渡辺恒雄氏に至っては、「くだらない制度だ」と一刀両断にしていましたね。今、CSがその是非を問われているのは否定できません。

 確かに、CSの結果だけで日本シリーズの対戦が決まってしまうのでは、144試合を戦うことの意味が曖昧になってしまうのは事実です。しかし、それを承知で作ったシステム、ルールであるはず。ルールはルールである以上、それに準じてやっていくしかないでしょう。問題は、そのルールがしっかりしているのか、ということだと私は思います。

 CSの前身であるパ・リーグのプレーオフの頃から、上位チームの試合間隔の問題が取り沙汰されてきました。今回、巨人がレギュラーシーズン最後の試合を終えたのが10月3日。CSの第2ステージが始まったのが18日です。試合間隔はおよそ2週間。これは厳しいですよ。巨人が信じられないようなミスを犯すシーンが目に付いたのも、この試合間隔を無視しては語れません。

 一方、セ・リーグよりも先にCSが開幕したパ・リーグでは、日本ハムのレギュラーシーズン最終日が巨人と同じ3日。第2ステージ開始が13日で、巨人より5日も早い。その結果というわけではありませんけど、日本ハムはロッテと丁々発止の激戦の末に日本シリーズ進出を決めました。

 セのCS開幕が遅かった理由は、パのレギュラーシーズン開幕がセよりも1週間早いからでしょう。でも、最終的には同じ日程で日本シリーズをやるんですから、長いシーズンの中で日程消化を合わせていく工夫をするべきだったんじゃないでしょうか。パの第1ステージ開始が8日、セのレギュラーシーズン閉幕が9日。早い時期から日程消化を工夫していけば、セパ同時にCSを開始することだってできるはずです。

 それに、せっかくのセ・リーグ第2ステージ開幕も、パの第2ステージ最終戦にかき消されてしまいました。これは非常にもったいないと、皆さんも思われませんでしたか?

 日程というと、もう一つ不可思議な日程がありました。日本ハムとロッテの第2ステージ、第4戦と第5戦の間に、なぜか1日だけ中休みがありましたね。セ・リーグの第2ステージは、5連戦で日程が組まれていました。では、なぜパ・リーグはこんな日程を? せめて3連戦、休み、2連戦なら恰好もつきますけど、4連戦、休み、最終戦なんて日程は、野球界の常識から言ってありませんよ。結局、この貴重な1日のお陰で、日本ハムは中4日でダルビッシュを先発させることができました。もし5連戦だったら、勝敗がどうなっていたかわかりませんよ。外から見たらダルビッシュと成瀬の対戦が見られるから嬉しいでしょうけど、ロッテから見ればどうしてこんな日程なんだと、恨み言を言いたくなるかもしれませんね。

 とまあ、このように今回のCSは、あまりうまくいっていない部分がありました。こういう部分を改善していくことが急務でしょう。ルールはルールと申し上げました。そのルールをいかに納得できるものにしていくか、公正なものにしていくかが一番の問題なんです。そういう意味で、私はCSの是非について論じるのはまだ早い、と思っております。

 交流戦もCSも、そもそもは野球界の人気回復に設けられた制度です。なら、これをやっておけば大丈夫、という殿様商売でもないでしょう。どうやってファンが納得できるものにするか、楽しめるものにするか、常に考えていかなければならんですよ。

 CSにだっていい部分はいっぱいあるんです。第2ステージ最終戦でダルビッシュと成瀬が投げ合うなんていう緊張感は、レギュラーシーズンでは味わえないかもしれません。たまたま成瀬が打たれてワンサイドになってしまいましたけど、予告先発が出た時点で「どんな対決になるんだろう」と楽しみにされた方は多かったはずです。去年のプレーオフでも、第1ステージで松坂大輔と斉藤和巳が意地の投げ合いを見せて、松坂が1-0で勝った試合がありました。第2ステージではその斉藤和巳が1-0でのサヨナラ負けを喫して日本ハムに優勝を許し、マウンドで泣き崩れて日本中から涙を誘う名場面もありました。ただ、そういう1試合のために144試合を犠牲にしていいのかと言われると、私もう~んと唸ってしまうわけですけど。

 ともかく、まだ今年始まったばかりのCSに対して、こんなダメな制度は廃止しろと言うのは早すぎます。野球のルールだって、初めから三振とかフォアボールとかがあったわけではないんですから、どうにか改善していく努力こそが大事なんです。

 CS出場権を3位でなく2位までにするとか、3位でも5割を切ったら出られないとか、色々アイデアはあるでしょう。一番いいのはチームを増やして、メジャーみたいに地区優勝チームを集めることなんですけどね。

 私が声を大にして言いたいのは、ホーム&アウェー方式でやってほしいということです。そのためには、第1ステージは5戦方式、第2ステージは7戦方式が理想ですね。第1ステージなんか、現状では2連勝で終わってしまうわけですから。

 いい部分も悪い部分も見えたCS、今年のオフでどう改革されるか、注目したいです。それで、来年か再来年か、今年のCSは面白かったですねと言えればいいなと思います。

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プロ野球 試合予定・速報

セリーグ公式戦 10月12日

ヤクルト 4-3 横 浜
試合終了
阪 神 4-1 中 日
試合終了

パプレーオフ1S 10月12日

オリックス 2-7 日本ハム
試合終了

プロ野球 順位表

セ・リーグ 順位表 10月12日

  勝率
巨 人 144 84 57 3 .596 -
阪 神 144 82 59 3 .582 2
中 日 144 71 68 5 .511 12
広 島 144 69 70 5 .496 14
ヤクルト 144 66 74 4 .471 17.5
横 浜 144 48 94 2 .338 36.5

パ・リーグ 順位表 10月7日

  勝率
西 武 144 76 64 4 .543 -
オリックス 144 75 68 1 .524 2.5
日本ハム 144 73 69 2 .514 4
ロッテ 144 73 70 1 .510 4.5
楽 天 144 65 76 3 .461 11.5
ソフトバンク 144 64 77 3 .454 12.5

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