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ディビジョンシリーズ4カードを徹底分析!

 2007年のメジャーリーグもレギュラーシーズン全日程を終え、ついにポストシーズンに進む8チームが出そろった。松坂大輔、岡島秀樹の両投手がいるボストン・レッドソックス、松井秀喜外野手を擁するニューヨーク・ヤンキースに加え、松井稼頭央二塁手のコロラド・ロッキーズ、井口資仁二塁手のフィラデルフィア・フィリーズも駒を進めてきた。まず今回は、3日から始まるディビジョンシリーズの行方を占うことにしよう。

ボストン・レッドソックス vs. ロサンゼルス・エンゼルス

 2004年の対戦では、レッドソックスが3連勝でシリーズを制した。今回も、エンゼルスの投手陣がレッドソックスの打線をどう抑えるかが、シリーズのカギ。今シーズンの対戦成績は、レッドソックスの6勝4敗。レッドソックスが勝った試合は、すべて7点以上と打線が爆発している。

 主砲の指名打者デビッド・オティースは打率.361、16打点、マイク・ローウェル三塁手も打率.361、9打点とエンゼルスとは相性が良い。マニー・ラミレス外野手も故障から復帰し、レッドソックスとしてはこの中軸3人の前に走者を得点圏に置く機会を増やすことで、エンゼルスにプレッシャーをかけたいところだ。

 一方のエンゼルスとしては、先発投手陣の好投が勝利の絶対条件。ただし、第1戦の先発が濃厚なジョン・ラッキーは0勝2敗、防御率8.38とレッドソックス相手に苦戦している。今年対戦がなかったNO.2スターターのケルビム・エスコバーは、過去3年の対戦成績が1勝2敗。だが、防御率3.25、被打率.229という数字を見れば、打ち込まれたわけではない。

 状況によっては、昨季から度々ひじの故障に泣いているで2005年のサイヤング賞投手バートロ・コローンの先発もありうる。ポストシーズンで14試合先発と経験が豊富で、レッドソックスを沈黙させるだけのパワフルな投球は期待できる。コローンが使えるとなれば、エンゼルスにとって起爆剤となりうる。とはいえ、先発投手陣がクオリティピッチ(6回を3失点以内)をすれば、守護神フランシスコ・ロドリゲスへつなぐ「勝利の方程式」を構成できる。

 打線は決して強力でない。しかし、ギャレット・アンダーソン、ブラディミール・ゲレーロの両外野手は厄介な存在。特にアンダーソンは、8月と9月で52打点を稼いでいる。また、リードオフマンのショーン・フィギンス三塁手を軸に、機動力で相手守備陣にプレッシャーをかけるのも強み。エンジェルス戦での登板がなかった松坂大輔にしてみれば、フィギンスを出塁させないことが、敵地での第3戦で好投するための条件の一つと言えるだろう。

クリーブランド・インディアンス vs. ニューヨーク・ヤンキース

 ヤンキースにしてみれば、状況が昨年と似ている。久々のポストシーズン進出で、経験の少ないプレーヤーが多い中地区のチームとの対戦。昨年のデトロイト・タイガースと同様にインディアンスは投手陣が良く、先発に「強力ワンツーパンチ」が存在する。

 第1戦、第2戦の先発が予想されるC.C.サバシアとファウスト・カルモナの両投手。サバシアは今年、ヤンキース戦での登板がなく、2004年以降でも1度だけ。150キロ以上の速球に抜群の制球力を誇るスライダーとチェンジアップは、強力ヤンキース打線でも簡単に攻略できない。特に松井秀喜、ボビー・アブレイユの両外野手、指名打者ジェイソン・ジアンビーといった左打者にとっては、非常に厄介な存在となり得る。

 一方のカルモナは、昨年リリーフでメジャーデビューしたが、今季は先発に転向して飛躍。150キロ以上の速球とスライダーを武器に19勝と、チームの地区優勝に大きく貢献した。しかし、8月のヤンキース戦では8安打4失点で負け投手に。強力打線をどう抑えるかだけでなく、ポストシーズン初登板というプレッシャーにうまく対処できるかに注目すべきだろう。

 さらに先発3、4番手のジェイク・ウエストブルック(対ヤンキース0勝2敗)とポール・バード(0勝1敗)は技巧派。サバシアらに比べれば、ヤンキース打線からしてみれば、明らかに攻略しやすい。ヤンキースは敵地からスタートということもあり、王建民がサバシアとの投げ合いを制することができれば、一気に勢いに乗ってもおかしくない。

 インディアンスとしては、サバシア、カルモナが登板する地元で何としても連勝したいところ。指名打者トラビス・ハフナー以外、打線に強打者は不在。しかし、先頭打者のグレイディ・サイズモア外野手、114打点を挙げたビクター・マルティネス捕手ら好打者は多い。昨年のタイガース同様、経験不足をモノともしない投手陣の好投と、打線がチャンスを着実に得点へ結びつけることが、シリーズを制するための条件と言える。

フィラデルフィア・フィリーズ vs. コロラド・ロッキーズ

 フィリーズは、残り17試合での7ゲーム差を逆転しての地区優勝。1993年以来のポストシーズン進出を果たした。その原動力となったのは、今年のMVP候補ジミー・ロリンズ遊撃手。二塁打(38)、三塁打(20)、本塁打(30)、盗塁(41)の4部門でいずれも20の大台をクリアという偉業を達成し、リードオフマンとしてチームをけん引した。

 昨年のMVPライアン・ハワード一塁手は、メジャーリーグ史上最多を更新する199三振を喫するも、47本塁打、136打点をマーク。ほかにも103打点のチェイス・アトリー二塁手、打率3割以上を残したアーロン・ロワンド外野手ら、打線はかなり強力。相手バッテリーにしてみれば、ロリンズとシェーン・ビクトリーノ外野手の俊足1、2番コンビの出塁を限定させることが、打線の爆発を防ぐための条件と言える。シーズン途中で加入した井口資仁二塁手は、代打と緊急時の守備要員という役割を担うことになる。

 先発投手は、23歳の若手コール・ハメルズ、44歳の大ベテラン、ジェイミー・モイヤーの両左腕が軸。3番手以降はレベルが落ち、ブレット・マイヤーズは抑えとして絶対的な存在と言えない。ハメルズが先発する第1戦を着実にモノにし、打線を勢いつけることで主導権を握りたいところだ。

 勢いという点では、ロッキーズも負けていない。9月16日から11連勝を記録し、サンディエゴ・パドレスとのワンゲームプレーオフでは、延長13回での2点差を逆転サヨナラ勝ちしている。本拠地クアーズ・フィールドが標高約1600メートルということもあり、1試合平均がリーグ5位の5.3点と打撃戦を得意とするチーム。フィリーズとは今シーズン、4勝3敗と勝ち越しただけでなく、負け試合でも4得点以上を奪った。

 MVP候補のマット・ホリデイ外野手に、トッド・ヘルトン一塁手、ギャレット・アトキンス三塁手を加えた3人は、いずれも100打点以上を記録。新人王候補であるトロイ・トロウィッキー遊撃手も、24本塁打、99打点という脅威の2番打者。ロッキーズで2年目の松井稼頭央二塁手は、パドレス戦で奇跡の逆転劇を作り出す二塁打を放つなど、先頭打者としていい仕事をしている。

 このシリーズにおける勝負の行方は、どちらの投手陣が好投し、どちらの打線が爆発するかに尽きる。どの試合も、乱打戦か一方的な試合になる可能性が高い。

アリゾナ・ダイヤモンドバックス vs. シカゴ・カブス

 アリゾナ・ダイヤモンドバックスのナ・リーグ西地区優勝は、ランディー・ジョンソン投手不在での達成だけに予想外。チーム打率がメジャーリーグ全体で29位ながらも、先発のブランドン・ウェブと抑えのホセ・バルバーデを軸にした投手陣の奮闘が、ポストシーズン進出の要因となった。ディビジョン・シリーズで対戦する中地区覇者のシカゴ・カブスとは、今シーズン4勝2敗と勝ち越し。アルフォンゾ・ソリアーノ外野手、デレック・リー一塁手、アラミス・ラミレス三塁手の3人を合わせて打率.174と、投手陣が見事な仕事をしている。

 打線に目を向けると、ルーキーのクリス・ヤング外野手が、カブス戦で3本塁打、6打点を記録。シーズン打率.232と低いものの、32本塁打という長打力がチャンスで発揮させるのを期待するしかない。また、俊足巧打のオーランド・ハドソン二塁手が、チャンスを作る機会をクリエイトする必要がある。第1戦で、今季18勝のカルロス・ザンブラーノ、第2戦で同15勝の左腕テッド・リリーが先発するだけに、打線が沈黙するとダイヤモンドバックスは厳しい。

 99年ぶりの世界一を狙うカブスは、ソリアーノ、リー、ラミレスと強打者をそろえる。ただし、相手にはナ・リーグ最高の47セーブを記録したバルバーデが抑えだけに、6回までウェブやダグ・デイビスといった先発投手を攻略し、リードを奪いたいところ。その理由は、ダイヤモンドバックスは今シーズン、1点差の試合で32勝20敗と絶対的な強さを誇るからだ。

 カブスにとってプラス材料は、ヤンキース同様、全米中にファンが存在すること。敵地チェース・フィールドでシリーズ開始も、相当数のカブスファンが観客席を埋めるのは確実。完全なアウェイ状態で戦うことはない。

 ダイヤモンドバックスでは、経験豊富なリバン・へルナンデス投手の投球に注目したい。フロリダ・マーリンズでワールドシリーズ制覇を経験するなど、ポストシーズンで10勝と実績は十分。シリーズの流れを決定づけそうな敵地での第3戦で、ヘルナンデスは先発する予定だ。

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順位表

ア・リーグ東部地区 9月30日

1. レイズ -
2. レッドソックス 2.0
3. ヤンキース 8.0
4. ブルージェイズ 11.0
5. オリオールズ 28.5

試合結果

インター・リーグ 10月29日

レイズ 3-4 フィリーズ

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